比婆山(立烏帽子山駐車場からのコース)

1997年6月30日

広島県比婆郡西城町・比和町

標高1,264m・美古登山・伊邪那美命の御陵・国指定天然記念物ブナ純林・千引岩・産子岩・太鼓岩


貴重なブナ純林

中国地方にはタタラを使う製鉄が古代から盛んであり、燃料に大量の

薪を必要とするため森林の破壊が進み原生林がほとんど残っていない。

製鉄技術は御陵の主である伊邪那美命(イザナギノミコト)の息子、素戔鳴

      尊(スサノオノミコト)であるといわれている。

比婆山頂は中国地方では数少ないブナの原生林で国の天然記念物に指定

      されている。

比婆山は山全体がブナで覆われており、ミズナラ等も少なくブナの純林

      となっており、どこまで行ってもブナ、ブナ、ブナである。


門栂(モントガ)

御陵の南正面、一対の大栂(イチイ)が各々巨石を抱いて茂り聖城

       の門戸を形造っている。

木の母と書くところから神木とあがめられ、東洋における最長寿木

       であることから古代神殿造営材として重用された。

この御陵にはブナに混じって100本ほどのイチイが生えており、墳墓

       を造ったおりに植えられたともいわれている。


ブナの森に囲まれた御陵

「かれその神避りし伊邪那美の神は、出雲の国と伯伎の国の境、比婆の

山に葬りき」と、古事記に記され、古来より信仰の対象とされている。

この御陵は三町歩にわたる平坦地の中央を南北にやや長い直径64m、周

       囲約200mの大円墳が築かれ比婆山大神の神陵とされている。

       山麓の熊野神社が本宮でここ神陵は奥の院と言われる。

       写真真ん中の巨石が墓石とされ、ブナの森が覆っている。


ブナの大樹

御陵の周辺には墓石を守るようにブナの大樹が多くあり、衛兵を連想

      させる。

このブナは比較的太いものが多く、幹には黒い地衣類が付着しており、

樹高はさほど高くないが太い枝がうねるように何本も空に伸びている。


ブナに覆われた比婆山

烏帽子山(1,225.1m)から見た比婆山は山全体がブナで覆われ

       ている。


烏帽子山頂より大山方面

烏帽子山頂は高原状で、まるで庭園のような感じでツツジが鮮や

かに咲いていた。付近には方位板が設置され、烏帽子岩がある。

        残念ながら大山は見えなかった。


  所要時間

    駐車場 → 比婆山            約45分

    比婆山 → 烏帽子山           約25分

    烏帽子山→ 池の段(1,279.5m)       約45分

    池の段 → 立烏帽子(1,299m) → 駐車場 約20分

                              GORO−


                       

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