三川山(三川権現よりカタクリ・シャクナゲ)
2000年4月18日
兵庫県城崎郡香住町
標高887.8m・シャクナゲ・カタクリ・三川権現・三川キャンプ場
シャクナゲのつぼみ
2年ぶりの三川山、今回の目的はカタクリとシャクナゲである。香住から佐津川を遡る、とにかく不便な所である福崎ICから車で3時間ぐらいかかる。それゆえ人は少なく静かなところである。三川権現の横に残雪がまだ残る。堰堤を越え渓流を渡り「シャクナゲコース」の急な尾根を登る。
シャクナゲの開花はまだ早いようで写真のようなつぼみとか、もっと固いつぼみが多い。日当たりの良いところでいくらか咲いている程度である。
春と冬の同居
シャクナゲコースの尾根を登りきり、山腹を巻いて行くと残雪も多くなってくる。沢の最奥では傾斜もきつくなり、雪のブロックが雪崩のように目の前で落ちて行った。巻き道も安心して歩けないようだ、冬道だろうか?テープのある急な尾根を登る、尾根だと安心だが急なので木の枝に捉まりながら両手両足をフルに使い登って行く。
しかし、雪のあるところで小さなブトと思われる虫に襲われ、耳や顔、腕を刺された。ブナの芽吹きにも早いようなので、早々に雪のある場所を離れた。虫に噛まれた後は赤く腫れ、痒みに2〜3日悩まされた。この時期はこの虫に襲われる事が多い。
カタクリ
登山道にも多く咲いており踏まないように注意して歩く。目的のカタクリの花は山の斜面の登山道の周りから沢に続く斜面に無数に咲いていた。そんなに大きな群落では無いが立ち入り禁止のロープも無く自然に謙虚に咲いているのが嬉しい。
新緑の山々
若葉がまぶしい新緑の山々、ブナの若葉はシャクナゲコースの尾根付近だけである。もちろんカタクリは高木の若葉が出てくるまでの短い春の日差しを受けて咲いている。
コブシと若葉
山の春で一番目立つのがコブシの白い大きな花と山桜の花である。ブナの若葉とコブシの白い花、シャクナゲの赤い花のコントラストが美しい、春本番である。
春
対岸の山の新緑が目に心地よい、春の山はそれぞれの樹木が個性豊かに芽吹きし、山の木があちこち爆発している様に見える。初夏に近づくと爆発も収まり個性の無くなった濃い緑になってくる。
人間も似たような一生を送っている、最初は個性豊かであるが、学校教育で個性が無くなる。しかし巨木になれば強烈な個性が甦ってくる、それはもはや木の種類を想像させないほどの別物になっている事も多い。
所要時間 「シャクナゲ」コース(三川権現 A)
三川権現(駐車場)→ カタクリの咲いている沢 40分
「奥の院コース」(三川権現 B)コースもある。
日高町(神鍋高原)からNTT専用林道を登るコースもある。
GORO−