新緑の三国山(因幡・伯耆・美作の国境)

1998年5月31日

鳥取県八頭郡佐治村

標高1,252m・山王谷林道・山王滝・ブナ原生林・国定公園第二種保護区


階段のような登山道

三国山(ミクニガセン)はその名の通り因幡、伯耆、美作の国境の山である。現在でも佐治村、三朝町、加茂町(岡山県)の境で、ウランで有名な人形峠に近い所にある。登山道は佐治村からしかない、佐治村はアストロパーク(天文観測)があるように中国山地に囲まれた自然いっぱいの村である。

登山口は山王谷林道(未舗装)を国道から7Kmほど入ったところにある。この林道は尖った岩が多く車のパンクが多いそうだ、現に私たちもパンクしてしまった。登山道は最初は急な丸太の階段を登っていく、写真のような垂直の階段も3カ所ある。


巨木ブナ

この山王谷国有林は林道沿いは植林の杉林が多いが、林道から上はブナの原生林と笹原で手がつけられていない。登山口から半分の行程までは写真のような大きなブナが多い、頂上に近づくにつれブナは若い二次林が現れ頂上付近はまた大きくなる。


ブナの二次林

大山近くの宝珠山のような若い美しいブナの揃った二次林である。この山の大きなブナは朽ちて倒れているものも多く、自然更新が進んでいるように思える。倒れたあとは笹の原が目立つ、頂上直下付近はブナの若い純林で特に美しい。


三国山北嶺頂上

三国山は北嶺と南嶺があるようだ、写真左下の白い木杭には「国土地理院・一等三角点」と書かれ、すぐ左に三角点がある。ここには大きな石をベースにした立派な三角点(石)がある。西は大山が見えると書いてあるがブナの木が多く、今の時期は葉が茂りあまり見通しが良いとはいえない。北、東、南は見通しが良い。


頂上見晴らし台

この頂上から近くには人家は見えない、それほど山深いところである。もちろん車等の人為的な音は全く聞こえない。鳥のさえずりと風のわたる音だけが聞こえ、人里から遠く離れていることが実感できる数少ない貴重な山頂である。


頂上から北のピーク

頂上からすぐ北のピークで、この付近の山の特徴であるブナの木と笹原の組み合わせ。氷ノ山も同様であるが、笹とブナが競って陣取りをしているように見える。


  所要時間 

登山口(林道に駐車)→ 頂上    1時間(2.36km)

頂上 → 登山口           45分      .

 

                              GORO−


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