紅葉の船上山(後醍醐天皇の史跡)(大山の外輪山)

ブナの大木「軍馬」に逢いに行く。

1997年11月2日

鳥取県東伯郡赤碕町

大山隠岐国立公園・国指定史跡船上山行宮跡・後醍醐天皇・船上神社・智積寺


船上山(展望駐車場より)

船上山の南面は写真のように絶壁になっており文字通り船の形をした山である。この山は登山口からみごとな松が多く植えられており、後醍醐天皇の史跡が現実味を帯びてくる。1200年ほど前に智積仙人が開山したと伝えられ、伯耆三山(大山、三徳山、船上山)のひとつとして、五十二の寺坊を擁し、神仏混交の霊山として栄えた。


船上神社

登山口から頂上を越え、1時間弱で写真の船上神社に着く。1333年2月に、隠岐に流されていた後醍醐天皇は、逃亡し名和長年に奉ぜられ、この船上山にたてこもり、隠岐の判管 佐々木清高、清秋兄弟の大軍を討ち退けた古戦場であり、80日にわたり北條氏を亡ぼす謀をめぐらした。この間を船上朝廷とも言う。天文13年建武新政の失敗により山頂の寺院は兵火に見まわれ衰退した。この神社は上記の名和長年が祀られている。奥宮もある。


雄滝上部より

船上神社前をまっすぐ「雌滝、雄滝400m」の指導標方向へ向かうと、最初に雌滝、ついで雄滝の上部へ出る。水は写真の絶壁を垂直に落ちている、のぞくのが恐ろしい。紅葉には少し早いがそれでも秋を感じさせる。


船上神社への路

船上山頂上の船上山行宮碑から船上神社までは、写真のような広い木立の中の路で気持ちよく歩ける。この路の両側には寺跡、宿坊跡、古い墓石群等の史跡が多くありかつての繁栄が偲ばれる


軍馬の全景

軍馬の周辺には幹周4mぐらいの大木が多く見られた。今の時期ブナはほとんど葉を落とし森は遠くまで見渡せる、この時期を選んだ理由である。軍馬には標識も無く持参したメジャーで測定した結果認識できた。来年の新緑の頃にもう一度新葉をつける頃に是非来てみたい。もうすぐ深い雪に閉ざされる季節に入る。

「軍馬」の写真は「別館」巨木名鑑の”ブナ”の中にもあります。


大山南壁の夕暮れ

船上山へ向かう朝は雪がかなりあったが、帰りにはご覧のように南壁はかなり減っていた。しかし、夕日でモルゲンロートに輝く南壁は美しかった。北壁はかなり雪が多く冬の様相であった。(船上山からは北壁が望める)


  所要時間

登山口駐車場 → 船上神社          1.0時間

船上神社 → 天皇屋敷標識          1.0時間

                             GORO−


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