早春の蘇武岳(一部テレマーク・スキー)
2000年4月8日
兵庫県美方郡村岡町・日高町
標高1,074m・但馬中央山脈・名色スキー場・上村直己氏・但馬ドーム
蘇武岳主尾根を望む
稲葉川の山側沿いの道の名色スキー場手前にある発電施設近くに車を置いて、すぐ東の「森林開発公団」の看板がある急な林道を登り始める。林道には所々雪が残っていて歩きずらい、名色スキー場上部のタワーに向かって登って行く。
スキー場中央部に続く林道分岐を過ぎると、雪は急に多くなりスキーを履いて登って行く。スキー場最上部のリフト終点付近で林道は左折し下りになる、しばらく行くと林道出合と地図に書かれた登山道入口である。林道には標識もなにも無いが急な斜面に「蘇武岳」の矢印の標識が木に取り付けてある、文字の消えた標識もあり登山口が確認できた。
急な斜面を登るきると少し下り、再び急斜面の登りを喘ぎながら登る。登りきると蘇武岳の支尾根にでる。ここからは小さなアップダウンを繰り返し村岡町との境の蘇武岳の主尾根に取りつく。尾根を越えると林道がすぐ下を通っているのが見える、主尾根に張りだしている雪庇を避け尾根の西側を登って行く。
写真は支尾根より望む主尾根、妙見山から蘇武岳、三川山へと南北に連なる但馬中央山脈と呼ばれる。(中央より少し右よりの尾根が重なっているところが蘇武岳頂上、写真では見え難いが肉眼で真っ白なドームが確認できる)
蘇武岳頂上ドームを望む
蘇武岳の真っ白な巨大なドーム(頂上)が突然現れる、ドームのすぐ右側には林道とカーブミラーが見えるのが少し興ざめである。林道は奥神鍋スキー場のリフト終点に続いている、厳冬期は奥神鍋からこの林道をたどるのが楽で安全かも知れない。
妙見山を望む
頂上ま近、正面(南)には妙見山が望まれる。ここを右に廻り込むとドーム(頂上)の真下にでる。
ドームを登る途中からトレース
頂上を見上げると北半分に巨大な雪庇を張りだし急斜面で登頂を拒んでいるように見える。真っ白な巨大ドームである。少しビビッたが直登しかなく左へ急斜面をトラバースし中程から右に折れ頂上に登った。
ドーム中腹から見た我々のトレース、左(北)に続くのが主尾根で右(東)に向かっているのが登ってきた支尾根である、遠くに備前山のタワーが確認できる。
蘇武岳頂上の雪庇
山頂直下の登り、黒ずんで見えるのが雪庇である。トレースが無いので急斜面を一歩、一歩登って行く足を滑らせれば止めるものは何も無く、かなり下まで滑落しそうである。また雪庇が崩れれば…。
蘇武岳頂上
やっとの思いで頂上三角点に到着した、登り始めて4時間余り長い登りであった。山頂の東面は雪のドームで西半分は樹木が生えている普通の山頂って感じでした。
今日蘇武岳に登ったのは我々だけであった、初めてのコースで「山と高原地図」と橋元さんのH.P「兵庫の山々 山頂の岩石」の「早春の蘇武岳に残雪光る」を参考にさせて頂きました。しかし、積雪期の登山は一度無雪期に下見をしておくべきだと思いました。また1週間でトレースも消える春山はあなどれないと改めて感じました。
誰もいない貸しきりの頂上で遅い昼食を取り1時間ほど休憩して去りがたい頂上を後にした。
頂上より主尾根(北側)と三川山
頂上から北に伸びる但馬中央山脈の主尾根と林道、その向こうに中央山脈最北の三川山(887.8m)のアンテナ群が見える。
頂上より瀞川山(兎和野高原)
頂上から見た兎和野高原と瀞川山、右に霞んでいるが鉢伏山、氷ノ山が望まれる。天気は良いが春霞であまり展望はきかなかったが暑くも寒くもない春山を実感できた。
林道入口 → 登山口(林道出合) 2時間
登山口(林道出合) → 蘇武岳頂上 2時間
蘇武岳頂上 → 林道入口 2時間20分
GORO-