北海道ちほく高原鉄道(ふるさと銀河線)駅舎特集(2006年廃止)
2020年5月1日
北海道ちほく高原鉄道(愛称:ふるさと銀河線)は、旧国鉄「池北線」で帯広に近い池田駅と北見駅間の140Kmを結ぶ第三セクター運営のローカル線です。赤字経営で、廃止が噂されていたが2006年4月21日に廃止された。今回は撮り溜めていた駅舎を特集しました。
私は2004年6月に初めて撮影、2004年8月、2005年4月そして全線乗り鉄を廃止直前の2006年1月21日に決行、廃止後の2007年5月に旧沿線及び陸別の、「ふるさと銀河線りくべつ鉄道」を訪問した時も含めた記録です。
廃線時の新聞が保管されている薫別駅
薫別駅(下記)には廃線時の新聞報道の記事が額に入れられ保管されている。(廃止後2007年5月4日撮影)
乗車時に撮影した料金表
全線乗り鉄の時に撮影した料金表、33駅の表示がある所要時間3時間はうなずける、私は池田から釧路に行って3日後に戻る予定なのでお得な北見~帯広間の「銀河線GO!GO!往復割引キップ」6500円を購入した。北見駅では銀河線専用の自動きっぷ販売機が設置されている。 2006年1月21日 15:54 撮影。
車内に自動販売機,テレビを備えたユニークなバスのような列車。乗降客がいない駅では減速するだけで通り過ぎる場合もあるそうだ、また時間より早く来る場合もあるらしい、いかにも北海道らしい。
冬の北見駅
駅はJR北海道の北見駅と共有している。この列車は池田を9:55発で北見まで3時間を要して到着、折り返しの置戸行になるのか?乗りこまれている人が見える。もう1両が隣の線路をゆっくり通過。 2006年1月21日 12:56 撮影。
小利別駅
小利別の駅舎は他の多くの駅に共通している地域のコミニュケーションセンターになっており6月の花ルピナスが咲いている。 2004年6月18日 8:49 撮影。
私がふるさと銀河線を撮るようになったのは2004年1月に初めて石北貨物を撮りに行き北海道詣でが始まり、それ以降に石北貨物から根室貨物を撮りに北見から留辺蘂経由で銀河線沿いに足寄、本別を経て浦幌に抜け釧路に向かう時の往復のついでに撮影していました。当初はあまり関心が無かったが廃線の話が出るようになってから積極的に撮るようになりましたが、その間私の初めての渡道から廃止まで2年しかありませんでした。
山中の川上駅
置戸を出た列車は池北峠を越え小利別駅を過ぎると民家が殆ど無い深い山間部に入って行く、川上駅は山の中にありこの時刻表のように止まる列車は少なく、下記の分線駅でようやく山間部を抜ける。
大正9年に作られた木造駅舎がほぼ当時の姿で建っていたが、廃止後は撤去されたようです。 昔は木材出荷のために設置されたが今では駅の周辺には民家も無く、陸別同様に冬場は-30度を越える日本でも有数の極寒地である。 2004年8月19日撮影。
池田に向かう列車は川上駅を出ると利別川をいくつもの鉄橋で縫うように走る。足寄まで来ると川幅も広く長い鉄橋を渡る。利別川は十勝川の支流である。
分線駅
板張りホームに木造りの小屋、分線駅はかつてどこでも見られたポイント付近の小屋を思い出させる。いかにも臨時駅といった風景であるが正規の駅である。19日 撮影。
廃線後はホーム・待合室は撤去されたようです、線路は2015年(平成27年) 9月からふるさと銀河線りくべつ鉄道が保存・管理している。2004年8月19日 8:49 撮影。
薫別駅(くんべつえき)
薫別駅、右の小屋が駅舎である。中には手作りのベンチ、ノート、アルバムがあった。(廃止後2007年5月4日撮影)
このような板張りホームは銀河線では33駅のうち以下の10駅がそうでした。様舞駅(さままいえき)、西一線駅(にしいっせんえき)、笹森駅(ささもりえき)、薫別駅(くんべつえき)、分線駅(ぶんせんえき)、豊住駅(とよずみえき)、西訓子府駅(にしくんねっぷえき)、西富駅(にしとみえき)、広郷駅(ひろさとえき)、北光社駅(ほっこうしゃえき)。
大誉地駅(およちえき)
石材搬出で設置された大誉地駅1954年(昭和29年)12月に駅舎が改築、廃止後2015年初めに解体されたようだ。(廃止後2007年5月4日撮影)
上利別駅
上利別駅舎は1935年に平屋の木造駅舎に改築された。周辺に日本陸軍軍馬補充部があったことから、当時としては比較的大きな駅舎だったという。既に解体されたようです。(廃止後2007年5月4日撮影)
足寄駅
足寄駅は有人駅であった、2階には、地元出身の松山千春のギャラリーが設けられている。駅舎は改築時から複合施設とされており、道の駅あしょろ銀河ホール21および十勝バス足寄案内所として廃駅の後も使われている。(廃止後2007年5月4日撮影)
仙美里駅(せんびりえき)
仙美里駅はコミュニティセンターを併設した新駅舎が1992年に建ち、廃線後も駅舎の待合室部分はそのままバス待合室に転用されている。
(廃止後2007年5月4日撮影)
本別駅
本別駅は街の中にあり近代的な北海道に多い多目的駅で有人駅であった。廃線後は道の駅ステラ★ほんべつとして開業しているようだ。2004年8月19日撮影。
勇足駅(ゆうたりえき)
勇足駅はコミニュケーションセンターと併設されている、かつては当駅から南本別駅裏手の北海道糖業本別製糖所へ専用線が伸びていたようだ。
(廃止後2007年5月4日撮影)
高島駅
高島駅は現在の池田町の開拓がはじまった1896年(明治29年)に、高島嘉右衛門(実業家・高島易断創始者)が同地に農場を設置した。その後、敷地内に駅を設置したため「高島駅」とした。
駅舎・ホームは撤去されたが駅前(写真正面)にある樹木(ヤマモミジ)は保存され、レール及び国鉄仕様・銀河線仕様の駅名標がモニュメントとして新たに設置されたようです。(廃止後2007年5月4日撮影)
池田駅
池田駅は「ふるさと銀河線」の起点の駅でJR北海道の池田駅に併設されていました。この表示板の(ふるさと銀河線)「さままい」の表示も無くなったと思われる。
この池田駅の駅弁十勝牛ワイン漬ステーキ弁当は美味で、駅弁を製造している駅前の「よねくら」でステーキも何回か食したお勧めの店です。また池田ワイン城も有名で池田町出身のドリカムの吉田美和さんの故郷・池田町にあるミュージアムで池田ワイン城の敷地内にあります。
ふるさと銀河線りくべつ鉄道
ふるさと銀河線りくべつ鉄道は道の駅オーロラタウン93内(ふるさと銀河線・陸別駅)にある車両の動態保存、体験運転乗車が出来る施設です。 銀河鉄道999の作者松本零士氏がデザインしたラッピング車両も保存されている。 (廃止後2007年5月4日撮影)